宮崎市の商店街のとあるビルの5階にあって、決して目立つ場所ではないが、
このお店は他のお店とはちょっと違ったこだわりがある。

まず、マスターが長年喫茶店で修行を経てから、バーテンダーを目指した事もあり、
BARで本格的なコーヒーを味わう事ができる。
サービスで出していただいたコーヒーは、コーヒーが得意でない自分でも、自然と体に染み入ってくるような、自然な味わいだった。
苦味だとか酸味だとかクセだとか、そういったものとは無縁で、さすがとしかいいようがない。
今までのコーヒーへの苦手意識は何だったのだろうと、考えさせられてしまう。
もうひとつの特徴は、照明が基本的にキャンドルのみでお店が適度に暗く、
揺らめくキャンドルの炎が、よりいっそうムードを引き立てているところだろう。
個人的にはBARは暗く在るべきだし、このお店のようにもっと他のお店も照明にこだわるべきだと思う。
たかが照明、されど照明。決しておろそかにしてはいけない。
心理学的にも、適度な暗さにより、適度の緊張・興奮状態となり、人の顔が見えたときの安心感が大きくなったり、
暗さによって瞳が大きくなり、その大きくなった瞳を見た人間が好意を抱きやすくなったりと、ちゃんとした意味があることなのだ。
カップルがBARでデートをしたり、プロポーズをしたりする場所としてBARが重宝されてきたのも、それが1つの大きな理由といっても過言ではないと思う。
シングルモルトは、オフィシャルは関してはスタンダードなものの品揃えが充実していて、ボトラーズは、熟成年数が長いものやマニア垂涎のレアなものなど、
なかなかお目にかかれないものもそろっていて、注文に困ってしまうほどだ。

また、バックバーのウィスキーなどのボトルの前に、1つ1つのボトルの名前と価格を自然に表示してある。
必要のないものだと異論を唱える方もいらっしゃるかもしれないが、自分のようなウィスキー初心者にとっては非常にありがたいし、第一、お客さんのすべてがウィスキー飲みやマニアというわけではない。
それに、いちいちボトルの値段を聞くという、なんとなく野暮なやりとりを減らすことができるし、
カクテルの注文の割合が大きいお店であれば、なお更、ウィスキーの存在をアピールできる重要なアイディアでもある。

ちょっとした、気配りかもしれないけれども、その積み重ねが大切なのだと思う。
また、行きたい!そう思えるお店が、GEM'S BARである。